環境倫理学

1960年代末から1970年代にかけての環境危機に呼応したさまざまな提唱が出発点。1966年にケネス・ボールディングやバックミンスター・フラーによる「宇宙船地球号」、1972年のローマ・クラブの「成長の限界」、1979年の「環境倫理学」創刊。
環境倫理学では、人間だけでなく地球上すべての生物や自然も生存の権利があるとする「自然の生存権の問題」、現世代の人間は未来の生存可能性に対して責任を持つという「世代間倫理の問題」、地球の生態系は閉じた世界であるという「地球全体主義」(閉じた世界では、資源の総量は有限であり、現世代の生存を優先すると将来の生存権が否定され、将来の生存を優先すると現世代の経済が破綻)を取り上げている。